発表会などで舞台に立つことになると、衣装をそろえなくてはいけません。
お教室の先生の考え方により、衣装の選択に関してはさまざまですが、うちの教室では、発表会第一回目から今までずっと「自由」です。
今のように、イベリアやソニア・ジョーンズ、マンサニージャなどのお店や、ネットなどが無かった時代。。。
17、8年前の第一回目あたりでは、自分たちで作ったり、生徒の近所のおばさんが作ったり、私が作ったり、というのも結構ありました。
いまでは、スペインでSIMOFというフラメンコ衣装のファッションショーなどもあり、フラメンコ衣装屋さんがいかにモードをとらえた展開を見せるかが勝負で、どんどん新作を打ち出しているような感じがします。また、いくつかの衣装屋さんは衣装だけにとどまらず、あらゆる面でフラメンコ界に活気あるプロデュースをしています。
そういった、衣装、という面からさまざまな広がりを見せている今でも、衣装を選ぶ際には古今変わらない考えがあると思います。
踊りやすいか。
自分に似あうか。引き立てるか。
曲にあっているか。
私は、現在は衣装を自作していませんが、自作していた時代には、生地屋さんに行って実際に生地をみて湧くインスピレーションを大事にしていました。生地をみて、こんな衣装を作りたい!だけでなく、こんな風に踊りたい、まで思わせてくれるものもあります。
しかし、自作できる時間に限界があるいま、既製品を購入することもありますが、オーダーすることもあり、「オーダーとはこんなに難しいものだったのか」とあらためて思いました。なにせ、生地などが目の前に無い状態からイメージを膨らませて、こんな衣装を着たいとデッサンし、それを作り手に伝えなくてはいけないのです。自分で作っていた時は、途中でどんどんこうしようああしようと変わっていくのですが、それが簡単にはできません。
なので、店頭に並んでいるものから選ぶのが楽ではありますね。
しかし、女性は試着して舞い上がる、ということがあります。すると、「踊りやすいか」という部分をちょっと妥協して、お買い上げすることもでてきます。舞い上がった自分に気がついたら一度お家に帰ってクールダウンすることも頭の片隅に置いておくといいかもしれません。
あとは、「使い回しがよさそう」というのも、落とし穴があるように思います。ソロライブ出演者がみんな「使い回しがよさそう」で選んだ衣装で勢ぞろい、なんとなく同じようなイメージが漂う、、、ということも。また、あり合わせ感が出てしまうこともあり、、、。それでも使い回しが良いものは、やはり使い回しやすいのです。なので、そういうものもあってよいし、やはりきちんとトータルでコーディネートされたものを大事に何度も着るのも良いように思います。この前着たから、見ている人が飽きる、と思うかもしれませんが、それでは、その衣装をきているあなた自身が、やはりその衣装が一番よね!!という「十八番スタイル」になればいいのです。
そのくらい何度も何度も着て、衣装を愛してあげたいものです。
また、よい衣装は不思議なもので、何度も何度も着ると、だんだん動きに対しての感触が良くなるような気がします。肌に、より近くなるというか。なので、本番を迎える前に何度も何度も着ることを大事にしています。また、その過程でこの衣装を活かすためにはこう踊ろう、というようなことも出くるわけで、回数を重ねるのは何に置いてもよし、です。
群舞の場合にはトータルの意見で決まるので自由度が下がります。
そうすると、やはり曲のイメージが最初に優先されることになります。
難しいのは、それぞれに使える予算も違いますし、似あうものもそれぞれ違うことです。
群舞に置いても、ソロの場合と遠からずの選択ができるのが望ましいことと思います。